第1回 記事保育士の専門性の奥深さ -ガイダンス-
保育士の専門性とその魅力を伝えるために
皆さんは保育士のお仕事の内容について、どのようなイメージをお持ちでしょうか。
保育士は、保育所等で子供たちが安心して過ごせる生活の場を整え、子供たちの成長をサポートする専門的な仕事です。保育所は、子供たちが人格形成の基礎を培う時期に一日の大半を過ごす場所であり、保育士は子供の人生にも影響を及ぼす重要な存在であるといえます。
また、保育士には、子供への保育だけでなく保護者の子育てを支援するという役割があり、それは在園児の保護者だけでなく、未就園児の保護者への支援も含みます。保護者の方からは、子育てしている中で、保育士のアドバイスに助けられたという声もよく聞かれます。
このホームページでは、そんな保育士の仕事の専門性の奥深さを紹介するために、保育所等にインタビューをして、事例の紹介記事を毎週1本、動画を毎月1本ずつ配信します。 日々の保育における、保育士と子供が関わる姿や、子供の成長を促すための専門的な視点などについて、紹介していきます。現役の保育士、これから保育士を目指す方や、保育現場への復職を考えている潜在保育士の方、子供が保育所等に通っている保護者の方に、ぜひこの記事を読んでいただき、保育という営みの奥深さや、保育士という職業の意義ややりがいを感じていただければ幸いです。
子供の成長を見守る保育士の観察眼
それではここで、保育士の専門性が垣間見える事例を1つ挙げてみましょう。
保育士の専門性の1つとして挙げられるのが、「日常のふとした場面」における子供の成長に気付く観察眼です。子供の何気ない言動などから、子供が何かを習得しようとしていることに気付き、見守ります。
例えば、靴を履こうとしている子がいて、うまく履けない様子をみている保育士は、すぐに援助はしないでそっと見守っています。つい手伝いたくなってしまうところですが、保育士は「この子には今、自分のことを自分でしようとする意欲が育ってきている」と気付き、その子に何気なく問いかけたりしながら、子供自らのやり通す気持ちが育つことを支えているのです。
子供は 、特に年齢が低い子供ほど日々驚くほどのスピードで成長しており、日々の様々な場面で、初めてのことにも挑戦しようとしています。保育士はその成長のきっかけに気付き、その子供の気持ちを尊重して、その場面に応じた関わり方や環境をつくることで、子供の育ちをサポートしているのです。
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