保護者と保育士が「チームで子育て」

保護者と保育士が「チームで子育て」

第51回 記事保護者と保育士が「チームで子育て」

2026.3.20

「保育士体験」による保育の共有

「保育士体験」による保育の共有

0~2歳の少人数の子供を預かるこの園では、日常の保育の中で子育てを保護者と共有する方法として、「保護者の保育士体験」を実施しています。これは、保育参観の代わりに取り入れた活動です。園での保育や子供の姿を理解してもらうだけでなく、保護者の子育て力向上にもつながる、園と保護者の大切なコミュニケーションのひとつになっています。

「保育士体験」では、保護者は子供がどのような遊びをしているのか、保育士がどのように食事や排せつの援助をしているのかを、保育士と同じ立場で体験しながら観察できます。

保育に入る前には、保護者に対し、この園の保育士たちが子供と関わるうえで大切にしていることを伝えます。「子供の声をよく聴いてほしい」こと、「子供の行動に先回りして手を出さない」こと、「一人ひとりの子供がやりたい遊び、過ごし方を尊重する」ことなどです。

保護者は自分の子供を見るだけでなく、子供たちがどのように過ごしているのか、保育士が毎日、子供たちの何を大切にしながら対応しているのかを観て、いろいろなことを感じとります。例えば、保育士がどのような時にどのような言葉をかけているのか、手助けをするのはどのような時なのかを間近に見て体験することができます。子供たちは仲良く遊ぶこともあれば、一人で居たいときもあること、その時に保育士はどのような環境を提供しているのかなど、様々な子供の姿や保育士たちの対応を見て、自身の子育てへのヒントを得ることもできます。また、保育士の毎日の働きに対する理解も深まり、保育士と保護者の日常のコミュニケーションがスムーズになっていきます。

保育士と保護者の協同関係

保育士と保護者の協同関係

今年、0歳児で入園した子供の保護者は、「保育士体験」で1歳児、2歳児の子供の姿を間近で見て関わり、1年後には自分の子供が「こんなに言葉のやりとりができるようになるんだ」「こんな遊びができるようになるんだ」ということに気づきました。「自分の子供のこれからの未来の姿を想像できた」との感想を寄せています。また、他の家庭の子供たちと仲良くなれて、自分の子供はこの子たちと日々過ごしているんだとイメージが沸き、安心感が生まれた、という声もありました。

また、保育士と保護者の関わりは送り迎えの時が中心で、「子供を通して一緒に笑い合う」機会はあまりありません。そんな中、「保育士体験」を経て「今○○ちゃんの仕草見た? かわいいね」と保育士と保護者が目を合わせて微笑み合い、同じ目線を共有する、といった瞬間も増えました。

この「保育士体験」を通じて、保育士と保護者が「サービスを提供する人と利用する人」という対向的な関係ではなく、「チームで子供を育てる」という協同的で和やかな関係に変わっていきます。小規模で子供たち全てに目が行き届く園の特性を生かした、保護者への効果的な子育て支援です。


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